2016.06.19 「長崎の死に至る病」 ザスパ群馬戦 2-2

ホーム無勝利。前半の最終節。
最後の勝利を信じた結果は2-2。
0-1から2-1の逆転、からの2-2引き分け。

まあ正直「くそったれ」です。「ちくしょう」です。「なんで勝ってた試合を」です。

悔しさ満点の中、今日の試合を振り返ります。

まず、チームが置かれた状況です。
これがないと今日の試合はわけがわからなくなります。
今のチームにはCBの本職がいません。
高杉が離脱、監督が信頼できるCBがいません。
前田選手はかなり高いレベルでCBできますが、
しかし前田選手をCBで使うとボランチがいません。
守備も攻撃の両方を高いレベルでコントロールできるボランチは前田選手だけです。
本当は前田選手をCBで使いたいが、できない。
痛し痒し。
これが前提です。


次にフォーメーションです。


A スタート
1

スタートは前節からボランチを宮本選手に変えてきました。
宮本選手は田中選手と違い、底を維持するボランチではなく、前線に出て行って狩りをするボランチです。スタート時はボランチの底にいて前田選手が前ですが、ボールを奪う時は宮本選手がガリガリ前に出ていき、それを前田選手がカバー。
この起用は大当たりでした。

ところが、
DFラインでクリアしたボールが相手にわたり、即座にスルーパスを通され、DFが抜かれてGKと1:1に。最初のシュートは防いだものの、弾いたところが内側に。詰めていた相手選手にゴール。0-1。

しかし、
全般的には長崎のゲームでした。
欲しいところでボールを奪い、狙い通りにボールを運び、シュートをする。
予定通りでした。梶川のミドル2発は決まってほしかったところでした。


B 1人目交代
2016.06.19 02

高木監督が後半直後から動きます。珍しいです。宮本に変えて田中。(図2)
これは攻撃に出る合図です。
守備ボランチを田中に一任、前田が攻撃に専念。
守備の時に前田は長い距離を上下することになるが、負担は大きくても仕方がないという選択です。

これが功を奏して一気に2点をゲット。
逆転します。
一点目はサイドからのクロスを洸一の見事なヘッド。
2点目はこぼれ球をヒョンジンがミドルグラウンダー、相手に当たってゴールでした。
見事!

C 2人目交代
2016.06.19 03

この逆転が成功した直後、問題の交代でした。
田上→木村。
A 田上をOUTして、CBには攻撃ボランチの前田が入ります。
B ボランチがいなくなったので、梶川が下がって裕人と横並びの2ボランチになります。
C 梶川が抜けた穴に木村が入ります。
D 洸一が少し下がって永井の1トップにします。

この交代は

『 何が何でも守りきれ。カウンター要員も用意するから機を見てカウンターでもう一点取れ 』

でした。


今の長崎が抱える問題「安定したCBがいない」を解決するため、
最終ラインに前田を入れ、安定させます。


ボランチは田中裕人と梶川。
裕人は守備的ボランチ、梶川がボール狩りに走りまわる。
うまくボールを狩れたらロングスルーパスでカウンター。


前線は2トップから1トップ2シャドーにしました。
永井に好きに動いてもらい、洸一がフォロー、木村は2人に合わせてバランスを取りました。

ここで「なぜ木村が消えるか」です。
木村はプレースタイルを変えました。
2014札幌戦のような反転シュートはもうしません。
木村はケガが明けてから、足首と膝に負担をかけるような動きができないのだと推測します。
相手に体をぶつけるようなプレーや去年の札幌アウェーで見せたような無理やり反転シュートなどはできません。
一方、
前線でスペースを埋める動きは特筆すべきものがあり、ポジショニングの正確性は飛躍的にあがっています。
いわゆるボールがないところの位置取りで大きな貢献をしています。
よく言われる木村が消える理由は、基本的にボールと逆サイドに動き、ボールが来た時でも相手にボールを渡してからコースを消す守備をするためです。

この交代の意図は、DFとボラの守備安定性です。
木村の代わりに北川、松本という手もありますが、前線のバランスを取るという意味では木村になると思います。
それが守備の安定性を上げます。

実はこの交代は成功でした。
しっかり相手をマーク、今までにないほど安定した中央ブロックでした。
ところが、
セットプレーで速いリスタート、気持ちがぽっかり抜けたところにミドルシュート、こぼれ球に詰められて追いつかれました。

D 3人目交代
2016.06.19 4

ここで追加点を高木監督は取りに行きます。
しばらく監督は様子を見ていましたが、カウンターが機能しないことで決断をします。
梶川→養父。
養父選手は、中距離のループのパスを異常な正確性で出せる選手です。
一方、
守備や走力に難があり、パスを出した直後には動きが止まる傾向があります。
この決断は、
守備ボランチは田中に任す、守備は3バック・1ボランチと、間に合えば両サイドハーフのみ。
攻めは、養父と3トップ2ハーフで攻めきれ、という監督の意思です。
守備は薄くなりますが、攻撃力はかなり上がります。
最大の勝負だったのは、2枚目の交代ではなく、この3枚目の交代でした。

養父選手は、
期待通り、高い精度のパスを連発、あと少しでゴールというところまで何度も近づきますが、最後まで破ることができませんでした。


さて、
ここまで見ると、それなりにいいじゃないか、という戦評になっています。
しかし事実はそうではありませんでした。
大きな問題点があります。
戦術や戦略に破綻なく、選手交代も的確、事前の分析がハマる。
それでも引き分けた理由です。


一つ【 遅すぎる反応 】
長崎の2016は一つ顕著な特徴があります。
「   予定外のボールの動きに、全選手の時間が止まります  」
いざというところで動きが止まる癖をどうにかしてもらいたいです。


全体的には
高木監督とスタッフが精密な事前調査をするため、前半はいい試合をすることが多いです。
しかし、長崎の対策に対抗したきた後半は、逆によくやられます。

局面的によくみると、
「  イレギュラーにバウンドしたボールや、どちらでもないボールに対して、反応しない  」ことがわかります。

つまり、
「  予想外の出来事やボールに、反応できない  」のです。

長崎の選手は、あらかじめ動きがわかる相手にはブロックできます。
しかし
跳ね返ってバイタルに落ちたボールにまっさきに反応できません。
反応するのはいつも相手です。
相手からしたら、ドフリーでバイタルでボールを奪えたらミドルシュート!
長崎でまともにミドルシュートを決めることができるのは梶川選手かヨンジ選手、あとはヒョンジン選手ぐらいですが、
他チームは決めます。
長崎がスーパーゴールを何度も入れられるのは、バイタルに穴が開くからです。

群馬を見てください。後半44分。キーパーの短いクリアボールを長崎の選手がシュート狙った時、群馬DFが群馬PAのすぐ外で倒れ込みながら頭でクリアしました。ケガの危険も恐れずに。

今日、試合終了時に倒れ込んだ選手が何人もいました。

それはいいことです。拍手。

しかし、

群馬のDFのように、放っておいたら相手ボールになる局面で、体を投げ出しながら頭でクリアするような、気持ちが入ったプレーを全員が見せてくれましたか?

他にも
イーブンボールに当たりに行きましたか。
サッカーは一歩が勝敗を分けるスポーツです。
その一歩を最初から相手に譲って、ディレイを選んでいたら、その先は?
相手の思うがままです。

今日の試合で特に目についたのは、パクヒョンジンと岸田翔平の2選手でした。
体を当ててもマイボールにするというシーンは皆無です。
局面で勝てないチームが勝ちを呼び込むことはできません。
最近の言葉で言うと、「デュエル」しない選手になっていました。
目立って勝負しない選手は2人でしたが、全員が戦えてませんでした。
それが悔しくてたまらない。

例えば62分。岸田のサイドに真横からのボールが流れてくるが、出てもスローインだからと走らない。
そこは走って! 追い付けば相手陣が整わないうちにセンタリングできるのに。
しかし、
高木長崎は、相手陣形が整わないうちに攻撃して崩すという戦略を取りません。

例えば90分。岸田の前に転がるボール。ロスタイムです。奪え!最後のチャンスにつなげられる、後ろはヨンジがケアしてる・・・・! でも岸田は相手ボールにしてディレイ。なんで・・・と叫ぶゴール裏。

しかし
不思議なのは特に岸田選手はそんな選手ではないことです。
簡単にあきらめるような選手ではありません。
後ろにフォローがいれば体を張って取りに行くタイプです。
それがあれだけ後手に回るのはおかしい。
体調か、チームの指示か、その他、
何か理由があるはずです。
私は岸田の切れ込みからのシュート、ゴールが見たい。


1つ【 ホームの雰囲気に引っ張られる 】
今回だけではなく毎回ですが、得点を決めた後に返されるケースが多すぎます。
得点を決めた後に県総スタジアムの空気は明らかにがらっと変わります。
まるで勝ち試合の後のような。
もう試合が終わったかのような。
選手の動きが攻撃だけになったり、守備がおろそかになったり、気が抜けたように見えます。
長崎の選手は、ホームの空気に引っ張られるのです。
それが2失点目の原因だと思っています。
(もう得点の時に喜ばない方がいい試合をするんじゃないのか・・・泣)


いずれにしろ、この、

① 予定外のボールに時間が止まる癖、と、

②   スタジアムの空気に流される癖、

これは緊急の課題です。


戦術も戦略も勝っているのです。
今日は5点とってもおかしくないのです。
逆襲が2点で済んだのはラッキーです。
今年は最初からずっとこの問題を引きずっています。

「ラッキー♪ 今日のヒーローは俺だー!!」
とガツガツ奪いに行くだけで、今までに見たことがない強い長崎になるはずです。

監督もいい、選手もいい、戦略もいい、戦術もいい、
残るは
気持ちです。
足りないのは
後ろのフォローを確認したら貪欲に連続して奪いに行く貪欲性です。


今年の長崎の実力は、
『 こんなものではありません 』
サポは待ちましょう。どこまでも歌いましょう。信じ続けましょう。
問題点は明らかです。
長崎が真の実力を示す日は間近です。


奪え、噛み切り、食い千切れ・・・!!


その先に新しい長崎があります。




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Author:がっさん
サッカーが好きです。ネコが好きです。食べ物が好きです。風景が好きです。いろいろ好きです。おっさんです。

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